坂戸市ではビタミンB群の一種である「葉酸」の摂取に着目し、様々な取組を進めています。
坂戸市では、女子栄養大学の研究を活かし、同大学と共同で認知症や脳梗塞等の予防に効果があるといわれるビタミンB群の一種である葉酸(ようさん)を1日400マイクログラム摂取する運動を進めています。
厚生労働省が定める食事摂取基準では、日本の成人の1日の推奨量は240マイクログラムとされていますが、日本人の約15%の方は、遺伝子の関係で、体内で葉酸を活用する能力が低くなっています。遺伝子的に葉酸を代謝しにくい体質の方でも葉酸を1日400マイクログラム摂取することで十分な効果があることが分かってきており、坂戸市では、成人の1日の摂取必要量を400マイクログラムとし、ほうれん草やブロッコリー等の葉酸を多く含む「みどり色野菜」を中心に摂取するように呼び掛けています。
※1マイクログラムは1ミリグラムの1,000分の1
※サプリメント等の栄養補助食品から摂取する場合の耐用上限量は、成人1日当たり900マイクログラム(30歳~64歳は1,000マイクログラム)です。(食事摂取基準2020)
葉酸は、ブロッコリーやほうれん草などのみどり色の野菜、焼き海苔や緑茶などに多く含まれるビタミンB群の一種です。
葉酸は、タンパク質や細胞新生に重要な役割を担っています。細胞増殖が盛んな胎児が正常に発育するために必須なビタミンであり、葉酸を十分に摂取することで神経管閉鎖障害の発症リスクを低減することが、多くの研究から明らかにされています。
葉酸は、特に妊娠期や授乳期のお母さんにとって、必要不可欠な栄養素とされています。そのため平成14年から母子健康手帳にも葉酸に関する記述が掲載されるようになりました。厚生労働省が定めている食事摂取基準では、妊婦は1日480マイクログラムの摂取が推奨されています。
また、妊娠を計画している女性や妊娠の可能性のある女性は、妊娠の1か月以上前から妊娠3か月まで、1日400マイクログラムの葉酸を推奨量(18歳以上は240マイクログラム)にプラスして摂取することが望ましいとされています。ただし、サプリメントなどから摂る場合は、摂り過ぎによるリスクを防ぐため、1日に1,000マイクログラムを超えないように気を付けましょう。
赤血球の形成を助け、巨赤芽球性貧血を予防したり、動脈硬化の危険因子「ホモシステイン」という有害なアミノ酸を無害のメチオニンに変換したりする働きを持っています。
※血液中のホモシステインの濃度が高いと、血管の内側の細胞を傷つけるなどして、認知症や脳梗塞などの原因となる動脈硬化の危険率を高めることが分かっています。
葉酸をほうれん草やブロッコリーなどの自然の食品から摂取できるように、まずは食事を充実させることが大切ですが、自然の食品のみで1日400マイクログラムの葉酸を摂取することが難しいという方もいます。
そこで、足りない分の葉酸を補うため、坂戸市、女子栄養大学、市内店舗と共同で葉酸を添加した食品開発を進め、現在、様々な葉酸添加食品が作られています。
野菜などと合わせて、上手に活用し効率的に葉酸を摂りましょう。
詳しくは、下記の担当にお問合せください。併せて、健康づくり応援店もご覧ください。
坂戸市葉酸プロジェクトの推進を図るため、平成28年11月に「ハウスウェルネスフーズ株式会社」と『坂戸市葉酸プロジェクトに関する連携協定』を締結しています。