高麗川の生き物たち(展示コーナー紹介）
生物多様性について
みなさんは「生物多様性」という言葉をご存知ですか？
私たちのまわりには里山・川・田んぼ・池や沼などさまざまな環境があり、それぞれの環境に適応しながら、たくさんの種類の生き物たちが生態系を形作っています。このようなたくさんの生き物のつながりを、昔は単に「自然」とか「自然が豊か」という言葉で表現していましたが、最近では「生物多様性」という言葉が使われるようになりました。
私たちの郷土坂戸を流れる高麗川には、たくさんの種類の生き物たちが住んでいます。これらの生き物たちがいつまでもそこに住めるよう願わずにはいられません。この豊かな自然環境を維持するために、今後は「生物多様性の保全」という観点から高麗川を見守ることが必要ではないでしょうか？
環境学館いずみでは、高麗川の豊かな自然をみなさんに知ってもらうため、ほんの一部の生き物ですが館内で展示を行っていますので、ぜひご覧下さい。この展示をきっかけに「生物多様性の保全」について身近な問題としてとらえ、多くの人に関心を持っていただければ幸いです。
未来の子どもたちに、高麗川の美しい流れと豊かな自然をこのまま残せますように。
ギバチ（ナマズ目ギギ科）
胸びれと尾びれに棘（とげ）があり、刺されると蜂（はち）のように痛いことからこの名があります。夜行性なので昼間は石の下に隠れていることが多いようです。（埼玉県レッドデータブック絶滅危惧（きぐ）2類）
オイカワ（コイ目コイ科）
河川の中下流域、湖沼に住み、開けた場所に多く見られます。オスの婚姻（こんいん）色（春～夏）が非常に美しい魚です。
アブラハヤ（コイ目コイ科）
河川の上中流域の比較的きれいな流れに住む魚です。鱗（うろこ）が小さく、体の表面がぬるぬるしているので「アブラ」の名があります。
シマドジョウ（コイ目ドジョウ科）
河川の中下流域の水が比較的きれいな砂泥底や砂底に住み、砂によくもぐります。(埼玉県レッドデータブック準絶滅危惧）
カワムツ（コイ目コイ科）
河川の上中流域に見られ、オイカワよりも流れの緩やかなところに多く見られます。
トウヨシノボリ（スズキ目ハゼ科）
日本全国の河川や湖沼に普通に見られる小型のハゼですが、住む環境によっていくつかの型に分類され、それぞれ別種として扱われています。
石の下に隠れていてなかなか姿をあらわしません。
スジエビ（十脚目テナガエビ科）
日本全国の淡水でごく普通に見られるエビです。
ヌカエビ（十脚目ヌマエビ科）
埼玉県レッドデータブックでは絶滅危惧2類に指定されていますが、高麗川（いずみ近辺）にはまだまだたくさん生息しています。
モツゴ（コイ目コイ科）
放流により日本全国に分布しています。関東ではクチボソの名で親しまれています。
オスは産卵床を作り、産卵後も離れずに卵を守ります。
メダカ（ダツ目メダカ科）
平地の池や水田・用水路・小川等に生息するメダカは、昔から身近な存在として親しまれてきましたが、最近は生息環境の消失等により生息数が激減し、現在埼玉県レッドデータブックに絶滅危惧2類に指定されるほど私たちのまわりから姿を消しつつあります。高麗川では流れの緩やかな場所で見られます。
カマツカ（コイ目コイ科）
河川の中下流域の砂底に住み、よく砂にもぐっています。
カジカ（カサゴ目カジカ科）
本来は河川上流部に住む魚ですが、いずみ付近の高麗川は湧水に恵まれているため、生息が可能となっているようです。(埼玉県レッドデータブック準絶滅危惧）
ジュズカケハゼ（スズキ目ハゼ亜科）
この魚も埼玉県レッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されていますが、いずみ付近の高麗川ではごく普通に見られます。
坂戸市環境学館いずみ(環境政策課)
電話番号：049-284-7115
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