障害を理由とする差別の解消に関するアンケート調査結果 1調査方法について アンケート用紙を、市ホームページからのダウンロード、障害者福祉課、市内公民館、出張所窓口に設置、障害者差別解消法勉強会(平成28年1月16日開催)で配布し、平成28年1月15日から2月15日までの応募期間で実施しました。 @差別事例、A配慮の好事例、B提案の3つに分けて募集し、メール、ファックス、郵送、障害者福祉課、市内公民館、出張所窓口に回収箱を設置して収集しました。 2回答人数及び件数 27名(37件) 〇記入者の内訳 1本人 24名、2障害者の家族 2名、3障害者の支援者 1名、4その他 0名、 〇場面の内訳 ※複数回答あり 1近隣・地域(家庭含む)3件、2学校・教育 0件、3職場 4件、4建物や交通機関 8件、5役所 5件、6医療 0件、7福祉サービス 0件、8買い物や食事 9件、9情報・コミュニケーション 3件、10その他(住まい、金融機関) 3件 〇障害種別の内訳 ※複数回答あり 1視覚 1名、2聴覚・平衡機能 21名、3音声・言語・そしゃく 1名、4肢体不自由 3名、5内部障害 0名、6知的障害 1名、7精神障害 1名、8発達障害 0名、9難病 0名、10その他 0名 3事例について (留意事項) 〇寄せられた事例がすべて障害を理由とする差別に該当するものではありません。また、記載内容が事実であるかどうかの確認は行っていません。 〇事例を通して、市民の方々に障害のある人やご家族等の声をお伝えするとともに、障害を理由とする差別について考えていただくことを目的としています。 〇長文にわたる事例や状況等の詳細な説明は、その趣旨を損ねない範囲で要旨を掲載します。 (1)障害を理由とした差別等の事例(嫌な思いをしたこと、してほしくないこと、暮らしにくさや不便なこと など) 番号 対象者の障害種別 応募者区分 事例の場面 事例の内容 の順に記載しています。 1知的障害 本人 職場 @職場内でのコミュニケーションがとれない。職場内の人間関係が難しく、誰にも話しかけられない雰囲気があり、話しかけても「うるさい」と怒鳴る人がいる。 A対応が良かったことはありません。色々な職業にたずさわりましたが、手帳を持っていても、知的障害と言っても「努力しないのね」と言ったパートの人がいました。 2視覚 支援者 役所、情報・コミュニケーション  視覚障害を持っている我々は、アンケート用紙を渡されても明記内容がわからないので回答することが出来ない。視覚障害を持つ人に対する工夫をしていただきたい。 3肢体不自由 本人 建物や交通機関  建物や交通機関の段差があって行けないことが多い。スロープがあればいいと思う。 4肢体不自由、知的障害 家族 役所  ことぶき荘で息子がお風呂に入る時によろけたら「危ないじゃないか」と怒鳴られた。それから家のお風呂にも入らなくなってしまい困っています。 5聴覚・平衡機能 本人 買い物や食事  @エステ予約を申し込んだら「聴覚障害は断ります」とメールがあった。理由を聞いてみると過去に聴覚障害者が利用した後、クレームがあったので申し訳ありませんとのことだった。とても不快でした。       A就職探しをすると会話や電話対応ができない理由で断られることが多い。          Bアパート探しも聞こえないことだけで断られることが多い。火事や地震が起きたら責任が持てないという理由が多い。 6精神障害 本人 近隣・地域(家庭含む)、職場、役場  @母親に「あなたは精神障害があるから働くのは不可能だ」と言われたり、障害の為に働く気があっても雇用されない。             A役所全般に言える事ですが、人の話を全く聞いていません。 7聴覚・平衡機能 障害者団体 建物や交通機関  電車に乗っているとき、周囲の雑音が多く、事故が発生したとき、放送があったのは分かったが、聞き取れなかった。文字表示がほしいと思った。 8聴覚・平衡機能 障害者団体 職場  難聴で補聴器をつけてもときどき聞き取れない時がある。うまく聞き取れなかった時、突然「君はちゃんと聞いていなかったのか」と言われた。難聴者に対する理解が足りないと感じた。 9聴覚・平衡機能 障害者団体 買い物や食事  衣類店で買い物をするとき、店員の商品についての説明が、他の客よりも短いと感じた。なぜ他の客と同じように説明してくれないのか。 10聴覚・平衡機能 障害者団体 その他(住まい)  アパートを借りるため不動産屋に行ったが、ろう者の一人暮らしなので、なかなか見つからず苦労した。 11聴覚・平衡機能 障害者団体 その他(住まい)  以前、アパートを借りるため不動産屋に行ったとき、同居している家族は聞こえる人かと聞かれた。こちらが答えたあと、対応した社員が奥の方へ行って誰かと電話していた。感じが悪いと思った。 12聴覚・平衡機能 障害者団体 買い物や食事  コンビニで買い物したとき、カップ入りコーヒーの大きさやサイズを伝えるのに時間がかかった。カウンターに写真や絵等があればもっとスムーズだった。 13聴覚・平衡機能 障害者団体 買い物や食事  カフェ(チェーン店)の注文カウンターにメニューを置いていないところがある。注文時、筆談が必要だと伝えて紙ナプキンをもらい、注文内容を書いた。このチェーン店はどこの店に行っても同じような対応。もっと使いやすいように改善していくという姿勢が見られない。 14聴覚・平衡機能 障害者団体 買い物や食事  あるハンバーガーショップに行ったとき、注文カウンターにメニューを置いていなかったので、今後はメニューを置くよう筆談で伝えたが、その後行ったときも改善していなかった。 15聴覚・平衡機能 障害者団体 買い物や食事  ハンバーガーショップのドライブインで注文するとき、音声での注文ができず時間がかかった。もっと注文しやすい方法に変えてほしい。または、タッチパネルがあれば便利。 16聴覚・平衡機能 障害者団体 建物や交通機関  タクシーに乗ったとき、明らかに遠回りの経路だったが、途中で止めることができず、高い料金を払うことになってしまった。 17聴覚・平衡機能 障害者団体 建物や交通機関  タクシーを呼ぶときファックスがないので不便。携帯やファックス等でタクシーを呼べるようにしてほしい。 18聴覚・平衡機能 障害者団体 建物や交通機関  タクシーを利用するとき、分かりやすい目印(郵便局、スーパー等)があれば筆談で伝えやすいが、目印がない場合、説明するのが大変。聞こえる人だと音声で指示できるが、聞こえない人はうまくできない。 19聴覚・平衡機能 障害者団体 役所  手話通訳や要約筆記の依頼に行ったとき、職員が「税金泥棒」と言っていた(口の動きからそのように読み取れた)ので、ショックを受けた。声で話せる中途失聴者や難聴者への理解が足りないと感じた。 20聴覚・平衡機能 障害者団体 近隣・地域(家庭含む)  以前住んでいた団地で、布団を叩く音がうるさい等の理由で、同じ棟の住人とトラブルがあり、ポストに悪口を書いた紙を入れられたりした。また、下の人から棒のようなもので天井を突き上げられたこともある。結局、他のところに引っ越した。 21聴覚・平衡機能 障害者団体 役所  十数年前、ある自治体の公務員試験を受けたとき、面接試験に手話通訳をつけることを要望したが認められず、筆談で受けた。音声言語の代わりに手話で日常的にコミュニケーションをとっているのに、なぜ聞こえる人と対等にできないのかと感じた。別の自治体の公務員試験では、面接試験に手話通訳をつけるのを認めてくれたが、初めだけという条件付きで、その後は面接官の口を読み取って声で話すようにと言われた。声だとスムーズに話せないため、発音しやすい言葉を選ばざるを得ず、言いたいことが言えなかった。 22聴覚・平衡機能 障害者団体 その他(金融機関)  銀行ATMでトラブルがあったときの連絡方法がない(独立型ATMの場合)。 (2)配慮の好事例(対応が良かったこと、うれしかったこと など) 番号 対象者の障害種別 応募者区分 事例の場面 事例の内容 の順に記載しています。 1視覚 支援者 情報・コミュニケーション  @情報機関については、目に障害があっても音声による広報紙が自分達にも聞くことが出来たことは嬉しく思います。       A時期は不明ですが、一般の方が声をかけ、手をたずさえて下さったことはありがたかった。 2肢体不自由 本人 近隣・地域(家庭含む)、建物や交通機関、買い物や食事  @買い物した時に高い所にある品物などを取ってもらったこと。                      A段差があるところで助けてもらったこと。                      B電車に乗った時に駅員さんが手伝ってくれること。 3肢体不自由、知的障害 家族 買い物や食事  コンビニとかスーパーへ車で連れて行ってくれる。 4精神障害 本人 建物や交通機関  美術館などが無料なこと。 5聴覚・平衡機能 障害者団体 情報・コミュニケーション  街中で通りすがりの人に道を聞いたとき、補聴器をつけているのを見て聞こえない人だとすぐ気づいてくれたようで、地図を書いてくれたりして分かりやすく説明してくれた。 6聴覚・平衡機能 障害者団体 建物や交通機関  電車が事故で止まったとき、車掌に状況を聞いたところ、筆談で丁寧に説明してくれた。 (3)提案(差別解消に向けた改善方法や、配慮や工夫をしてほしいこと など) 番号 対象者の障害種別 応募者区分 提案内容 の順に記載しています。 1知的障害 本人  知的障害、精神障害など目に見えない障害を持っていることを健常者にも分かるようにする。(車、バイク等にもマグネット式の表示など) 2視覚 支援者  @やはり言葉で説明してほしい。          A外出時は白杖を頼りにしかできないので、障害者の理解を広げるとともに、障害を持つ我々も同情に甘んじるばかりでなく、何か人のために出来ることを考えていきたい。  B白杖を頼りに歩いているとまわりの人が気を付けてくれるのは、とってもありがたいですが、講演会等にも話を聞きに行きたいが、交通等、又は入場するときにも理解をしていただきたい。 3肢体不自由 本人  歩道と市道の段差があり車椅子での通行が困難なため改修してもらいたい。 4肢体不自由、知的障害 家族  老人センターことぶき荘のお風呂に手すりをつけていただきたい。 5精神障害 本人  障害は社会が作り出すもの。心の障壁をいかに無くすかを考えてもらいたい。 6肢体不自由、音声・言語・そしゃく 家族  北坂戸駅に設けられている多目的トイレですが、とても使いやすく良いのですが、寒い季節の便座の冷たさはつらいようです。多機能でなくともシンプルに便座を温かくすることはできないでしょうか。 7聴覚・平衡機能 障害者団体  @コンビニのレジにメニュー表、見てわかるものを置く。箸やフォークが必要かどうか、ポイントカードがあるかどうか、袋を分けるかどうか等、店員が客に聞くことが多い内容については、絵や写真等をカウンターに置くなど、配慮が必要。     Aカフェ、レストラン等にはメニュー表を置いてほしい。客に聞くことが多い内容については、絵や写真等をテーブルやカウンターに置くなどしてほしい。                 B役所、病院などで、利用者に聞くことが多い内容については、事前に絵や写真、説明等のカードを準備しておく等の配慮がほしい。     C電話以外の方法でタクシーを呼べるようにする。(ファックス、携帯アプリ等)     D店に筆談ボードを置いてほしい。     E建物内(スーパー等)の放送を文字で表示するようにしてほしい。     F病院に入院中の患者とコミュニケーションを円滑にするために、絵や写真入りの会話カードを作成するとよい。(トイレ、食事、検査等)     G病院での検査手順がわかるように、絵や写真入りの手順説明カードを常備しておくとよい(バリウム検査、レントゲン検査等)     Hレントゲン検査の時、息を吸う、吐くのタイミングが分かりにくい。絵カードがあればよい。     I病院で医師の説明がわかるように模型等を活用するとよい。 以上です。