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令和2年度施政方針

印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 更新日:2020年3月19日更新 <外部リンク>

3月坂戸市議会定例会(令和2年2月25日)において市長が表明した、まちづくりの方向性と施策についてお知らせします。

本定例会の開会に当たり、私の市政運営における基本的な考え方と、令和2年度当初予算案をはじめとする、市政の重要な施策について御説明申し上げます。議員各位をはじめ、広く市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

昨今の世界情勢をみますと、アメリカとイランの緊張状態が高まり、不安定な状態が続いております。また、EUから離脱したイギリスや、香港の民主化に伴うデモが継続している中国など、政情が予断を許さない国々が散見されます。日本を取り巻く環境においても、北朝鮮による大陸間弾道ミサイルの発射や、日本と韓国の軍事情報包括保護協定、いわゆるGSOMIAが破棄される寸前に至ったことなどは、国民の生活に大きな不安を与える動きであります。

一方、国内に目を転じますと、「平成」というひとつの時代に区切りがつき、新たな元号「令和」が幕を開けました。令和の時代が坂戸市民にとって希望に満ちた明るいものとなるよう切に願うものであります。国内の景気につきましては、2019年の実質GDP成長率は8年連続プラス成長となっているものの、2019年10月から12月期のGDP成長率速報では、5四半期ぶりのマイナス成長を記録するなど、不透明な状況となっております。

さらに、新型コロナウイルス感染症について、国内でも感染者が拡大しつつあり、終息の兆しが見えぬ中で、今後の動向に十分注意する必要があると考えております。

本市の昨年を振り返りますと、異常気象や大型台風が立て続けに日本列島を襲い、本市にとっても、災害対応に追われた非常に厳しい年となりました。台風第19号では、台風の接近前から気象情報等を収集し、上陸する前日には、現地対応班及び排水ポンプ班等の出動体制を敷いておりましたが、令和元年10月12日に、激しい降雨から警戒レベル3を発令し、同日中に警戒レベル4へと引き上げました。さらに、翌13日、越辺川の堤防が決壊したことにより、警戒レベル5を発令し、最大約3,700人もの市民が避難をいたしました。また、三芳野地区・入西地区におきましては、坂戸・鶴ヶ島消防組合、西入間警察署、地元の水防団及び市民が協力し、災害救助艇を用いて、200人を超える市民を救助いたしました。

今回の災害対応に際しましては、多くのボランティアをはじめとした様々な方々による御協力のほか、支援物資、災害義援金および支援金、激励のお言葉をいただきました。多大なる御協力をいただきましたことに、改めて、心より御礼を申し上げます。今回の災害を契機として、去る1月31日には、国、県、市町が連携する治水に関する取組として、「入間川流域緊急治水対策プロジェクト」が開始されたところでございますが、市といたしましては、堤防や河川など本市がハード面で抱える懸念事項に対して早急に対応するよう、国・県へ引き続き要望等をしてまいります。また、市民の防災意識をさらに高めてもらうため、これまで中央会場方式で実施しておりました、市民総合防災訓練の在り方を見直し、地域ごとや市民一人ひとりが、河川氾濫時の行動を事前に自ら確認し、危険度を認知することで、緊急時にも確実に避難するための行動計画であるマイ・タイムラインの作成演習等を実施してまいります。さらには、台風第19号襲来の際に稼働した排水ポンプ車や、河川付近に設置する水防活動用備品として新たに導入する水のうの運用等、様々な防災施策を展開し、引き続き、市民の安全・安心、財産を守るため、全力で取り組んでまいります。

ここで、本市における令和元年度の主な施策・事業を振り返りますと、4月には、質の高いサービスを提供するため、民間保育事業者と市の連携により、坂戸さくら保育園が開園されました。また、効率的な施設運営を図るため、健康増進施設サンテさかどを指定管理に移行いたしました。さらに、市内の事業者と協力し、認知症介護に悩む家族をサポートするため、認知症ケア相談室を開設いたしました。

6月には、小学生の泳ぐ力の向上及び教員の指導力向上を目的として、夏休みに実施する水泳教室のみであった小学校への水泳指導員の派遣を、通常の水泳授業にも行いました。

7月には、中学校の吹奏楽部の楽器が不足している状況を踏まえ、自宅で使用しなくなった楽器の寄附の受け入れを開始いたしました。

8月には、住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるサービスを提供するため、70歳以上の方を対象に、さかっちバス・さかっちワゴン運賃の無料化を実施いたしました。また、市民からの様々な問い合わせに対し、AIを活用した対話型の自動応答システム、いわゆるチャットボットによる対応を開始し、市民サービスの向上を図りました。

10月には、すべての子どもが健やかに成長し、子育て中の家庭の経済的負担を軽減するため、幼児教育・保育の無償化が開始されました。また、効率的な収納体制の整備として、口座振替を推奨するため、キャッシュカードを専用端末で読み取ることで、振替口座の登録が行える、ペイジー口座振替受付サービスを開始いたしました。

12月には、本市が認定した市内事業者の商品を、特産品として発信するため、特産品ロゴマークを作成いたしました。

1月には、市民の健康増進を図ることを目的に、明治安田生命保険相互会社と健康増進に関する連携協定を締結いたしました。また、市が進めるまちづくり並びにUR都市機構が所有する団地の再生及び活用を推進することを目的に、UR都市機構とまちづくり連携協定を締結いたしました。

このほかにも、住民記録や住民税などを中心とした基幹系業務システムを改更し、事務の効率化を図ったほか、坂戸市まち・ひと・しごと創生総合戦略、坂戸市公共施設等マネジメント計画の実施計画である個別施設計画及び坂戸市デジタル行政推進計画の策定など、本市の行政経営と様々な行政課題に対応した計画の策定を進めております。

各種事業が順調に進められたことについて、議員各位と市民皆様による格別なる御理解と御協力を賜りましたことに、心より厚く御礼申し上げる次第であります。

私は、市長就任以来、一貫して市民はどう感じているか、どう考えているかといった市民目線を基本姿勢として、市政運営をしてまいりました。そして将来に向け安定した財政基盤を確立し、時代の変化に的確に対応していくための行財政改革を推進した結果、各種事業の成果が着実に実を結び、市民の負託に応えてきたものと自負をしております。引き続き健全な財政運営を堅持しつつ、次世代に引き継ぐ新たな坂戸市の創設を目指してまいります。

今後におきましても、国の動向等を的確に捉え、効率的な施策を積極的に展開し、市民福祉向上のため全力で取り組んでまいる所存であります。

このような基本姿勢の下、令和2年度予算では、「第6次坂戸市総合振興計画」に定める基本理念を踏まえ、「誰もが安心して暮らせる、やさしいまちづくり」、「将来を担う子どもたちを応援するまちづくり」、「地域の活力を高め、快適な環境を創造するまちづくり」の3本の柱を重点施策に据え、市政運営を展開してまいります。

それでは、ただいま申し上げました3本の柱の重点施策を中心に、関連するそれぞれの施策・事業の概要を申し上げます。

「誰もが安心して暮らせる、やさしいまちづくり」

はじめに、「誰もが安心して暮らせる、やさしいまちづくり」についてであります。

防災安全対策につきましては、災害発生時の備えとして、防災行政無線の更新工事を継続し、市民への迅速かつ的確な情報伝達が可能な体制の構築を図ります。また、非常食や毛布などの消耗品や、LEDバルーン投光器、浄水器等の備品について、計画的な購入を進めてまいります。今後におきましても災害時に重要である、地域での共助精神を醸成するため、引き続き自主防災組織に対し、自主防災訓練や防災用資機材購入に係る費用を補助してまいります。

地域の活性化を目指す取り組みといたしましては、地域活動の拠点となる集会所の整備について、補助を実施することで、すべての地域住民が参加できる活動の場を創出してまいります。

地域公共交通につきましては、交通政策を集約し、様々な交通課題に一体的に取り組めるよう、新たに「交通対策課」を創設いたします。また、さかっちバス・さかっちワゴンの走行状態がリアルタイムで確認できる「バスロケーションシステム」を導入し、更なる利便性の向上を図ってまいります。

健康づくりにつきましては、本市では「子育て世代包括支援センター」を設置し、妊娠から出産、子育て期までの切れ目のないサポートを実施しております。また、予防接種法の改正により、令和元年度から実施している風しん追加的対策事業に加え、令和2年10月1日からは新たにロタウイルスに対する予防接種を開始し、感染症の予防を図ります。さらに、認知症や脳梗塞等の予防に効果があるといわれる葉酸摂取を推進する葉酸プロジェクトについては、これまでの長期的な取り組みの効果検証を実施してまいります。

高齢者福祉につきましては、高齢者の健康増進を図り、相互の親睦を深め、生きがいづくりに資する事業に対して、補助を実施してまいります。また、高齢者の地域への貢献や、多世代との交流を促進する活動に対しても、支援してまいります。

障害者福祉につきましては、障害者施策の基本方向、障害福祉サービス及び障害児福祉サービスの提供体制の確保について定めた坂戸市障害者計画、第5期坂戸市障害福祉計画及び第1期坂戸市障害児福祉計画が令和2年度で終期を迎えますことから、障害福祉を取り巻く新たな課題等を踏まえた次期計画を策定してまいります。

男女共同参画につきましては、講演会や各種講座等により引き続き啓発活動を推進するとともに、次期男女共同参画計画の策定に向けた市民意識調査を実施してまいります。

「将来を担う子どもたちを応援するまちづくり」

次に、「将来を担う子どもたちを応援するまちづくり」についてであります。私は常々、「坂戸市の将来を担う子どもたちは宝である」と繰り返し申し上げております。子どもが健やかに成長することができる社会、安心して子育てができる社会を目指し、子育て環境の充実を図ってまいります。

子育て支援につきましては、生まれ育った環境によって子どもの将来が左右されることない社会を実現するため、子どもの貧困対策事業を拡充します。内容といたしましては、引き続き福祉と教育をつなぐ子ども支援コーディネーターを配置するとともに、ひとり親家庭等に対する学習支援教室の開催場所を増設してまいります。

保育関係では、令和2年度に新たに開園予定の「(仮称)フラップ坂戸保育園」をはじめとする民間保育所の運営等を積極的に支援するとともに、児童の一時預かりを実施する事業者につきましても、引き続き補助を実施してまいります。また、保育所の入所選考において、迅速な利用調整ができるよう「保育所AIマッチング」システムを導入します。次に、児童が安心して放課後を過ごせる場所として欠かすことのできない学童保育所につきましては、三芳野小学校と上谷小学校から遠方に位置する「あおぞらクラブ」の移転及び三芳野児童センターとの複合施設化に向けた工事を進めてまいります。

障害児支援につきましては、集団保育が可能な児童について、特性に応じた保育を安定的に提供できるよう、引き続き加配保育士を配置してまいります。また、生活能力向上のための訓練及び集団生活への適応訓練等を実施する障害児通所支援事業を継続して実施し、障害のある子どもの健やかな成長を支えてまいります。

小中学校に対する教育支援といたしましては、新たに小学校にも「さわやか相談員」を配置し、教育相談体制を強化することで、いじめや不登校などを未然に防止できるよう取り組んでまいります。また、多子世帯への子育て負担軽減策として、第3子以降の学校給食費の補助の対象を拡大いたします。

「地域の活力を高め、快適な環境を創造するまちづくり」

次に「地域の活力を高め、快適な環境を創造するまちづくり」についてであります。

労働関係につきましては、坂戸市ワークプラザの施設修繕に向けた設計業務を実施するとともに、適切な施設管理に努めます。次に、商工関係につきましては、3月末に坂戸西スマートインターチェンジに隣接する場所に、マルチテナント型物流施設が建設され、今後市内商業の活性化が期待されるところです。また、商店街街路灯のLED化や電灯料など、環境施設整備に係る補助等を通じて、引き続き商店街を支援してまいります。さらに、観光関係につきましては、今や関東有数のまつりに成長し、20回目の記念となる「坂戸よさこい」の開催を引き続き支援してまいります。

シティプロモーションにつきましては、本市の知名度向上、イメージ向上に向け、今後におきましてもイメージキャラクターの「さかろん」を活用するとともに、いいね坂戸の配布やフィルムコミッションなどの様々な手法により、本市の魅力を市内外の多くの方々に伝えてまいります。

北坂戸地区のまちづくりにつきましては、坂戸市立地適正化計画に基づき、北坂戸駅周辺におきまして都市機能の集約や民間活力の導入による公的ストックを活用した拠点整備等に向けた取組を進めてまいります。

農業の活性化につきましては、引き続き、6次産業化等の取り組みを推進するとともに、もうかる農業を実現するため、坂戸ブランド農産物をはじめとした坂戸市産農畜産物の生産拡大に係る取り組みを推進してまいります。また、農業用水を確保し、農業の生産性を向上させるため、かんがい排水設備を整備いたします。さらに、農業振興地域内農用地区域に指定した農地のほ場整備を推進することで、担い手農業者への農地集積・集約化を図ってまいります。

環境施策につきましては、生活環境保全の一環として、飼い主のいない猫について、適切に管理するための活動を行う団体に対しまして、不妊去勢手術費用等を補助してまいります。また、家庭から排出される生活排水による公共用水域の水質汚濁を防止するため、引き続き、合併処理浄化槽への転換に対して、補助を実施してまいります。

道路及び橋りょうの整備といたしまして、関間千代田線の東武鉄道との立体交差箇所におきまして、本格的な工事が開始となりますので、関係事業者である東武鉄道と調整し、進めてまいります。また、森戸橋につきましては、令和2年度中の開通を予定しております。なお、令和3年度に予定している既設橋りょうの撤去工事までを計画的に行い、利用者の利便性向上と安全確保に努めてまいります。

スポーツ振興につきましては、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に際しまして、本市におきましても聖火リレーのコースに選定されておりますので、国を挙げての行事として万全の体制で臨み、円滑に運営できるよう取り組んでまいります。また、児童の心身ともに健全な育成をさらに支援するため、新たに、小学生を構成員とするスポーツ少年団体等の活動を補助してまいります。

文化振興につきましては、地域に根付く個性豊かな無形民俗文化財を中心とした伝統芸能等の後継者の養成や地域の活性化を図ることを目的に、第2回坂戸のまつりを開催してまいります。

その他の施策

市民サービスの向上につきましては、増加する外国籍市民への対応といたしまして、円滑なコミュニケーションを図ることができるよう、本庁舎、出先機関、小中学校等に多言語音声翻訳機を導入いたします。また、AIやRPAなどの最先端技術を活用し、事務の効率化や市民サービスの拡充を図るとともに、住民票の写しや各種証明書などをコンビニエンスストアで取得できるよう、環境整備を進めてまいります。

以上、令和2年度の主な施策の概要等について申し上げてまいりましたが、「第6次坂戸市総合振興計画」における将来都市像「笑顔でつなぐ躍動のまち、さかど」の実現に向け、それぞれの分野における各種施策を着実に進め、子どもから高齢者まで、全ての市民の皆様が安心して暮らすことができる、そして、坂戸市に住みたい、住んで良かったと感じていただける「選ばれつづけるまちづくり」に取り組んでまいります。

私は、新しい時代におきましても、市民の皆様が、夢、そして希望を持つことができる坂戸市となるよう、全身全霊を傾注して市政運営を進めてまいる決意でございます。

令和2年2月25日
坂戸市長 石川 清